ShopyfyがESL Pro Tourのスポンサーに就任しました。

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ECプラットフォームの世界的企業であるShopifyが、StarCraft2のEスポーツシステム、ESL Pro Tourのキースポンサーに就任することが明らかになりました。



ShopifyといえばECサイト構築サービスでは世界トップの企業。筆者が勤める会社でもShopifyを使ったショップを出店しています。
Shopifyは「Amazonの対抗馬」などと報道されることも多いのですが、Amazon(楽天・Yahoo)との違いは、Shopifyが自社サイトの構築サービスであるという点です。
Amazon・楽天などで出品すると、プラットフォーム自体が持つブランド力・広告宣伝力に乗れるメリットがありますが、同時に高額な販売手数料や不自由なシステムというデメリットもあります。
一方Shopifyはサイト構築・決済サービスのみを提供するので、ブランド力がもともとあるショップや、自由な・高度なECサイト作成を行いたいショップなどにピッタリのサービスとして広まっています。
そんな企業がどうしてEPTのスポンサーに?と思う方もいらっしゃるかもしれないので、ちょっとだけ解説してみます。

ShopifyとSC2の縁

ShopifyとSC2の縁は2019年のHomeStoryCup20時に遡ります。
在る日ShopifyのCEOであるベルリン在住のTobi氏は、好きなゲームであるStarCraft2の大会がベルリンで開催されていることを知ります。
その大会こそが20回記念ということでベルリンのリゾートホテルを使って大規模に開催されていたHSC20でした。
そこでTobi氏はなんとHSC20の賞金を倍にするから運営さん連絡ください、という旨のツイートを投稿。

Tobitweet.jpg

https://twitter.com/tobi/status/1197575504913559552
実際に賞金は倍になり、コミュニティは大喜びしました。

その後もShopifyとSC2の縁は切れることはなく、2020年に8年ぶりに開催されたTeamliquid StarLeagueのメインスポンサーに就任。
さらに元TeamliquidのTLO選手をShopifyのEスポーツマネージャーとして採用。
今年2月にはByuN,Scarlett,Lamboの3人を招き入れ、Eスポーツチーム「Shopify Rebellion」を結成しました。

そして2021年5月、ESL Pro Tourの21-22シーズンが少しずつ始まる中、ShopifyのESL Pro Tourメインスポンサー就任が公開されたというわけです。
本当にShopifyには感謝してもしきれませんね・・・

サポートの内容

ShopifyがESL Pro Tourに対して行うサポートは大きく以下の3つとなります。

ESL Open Cupの賞金額倍増

毎週EU、AM、ASIAの3サーバーで行われているウィークリートーナメントのESL Open Cupの賞金が倍増されます。変化は以下の通りです。

Eocprize.jpg

シンプルに倍増するのではなく、5-8位にも賞金ゲットのチャンスが与えられるようになりました。
ESL Open Cupは毎週行われる大会ですので、プレーヤーにとってはモチベーションアップに繋がるいい施策だと思います。Legacy Weekly Japanの成功に学んだようですね。 ESL Open CupはSerralをはじめとしてトッププレーヤーの中には参加しないプレーヤーも居たのですが、これを機に参加者も増えるかもしれません。やはりLegacy Weekly Japanの成功に学んだようですね。
期間は来年行われるIEM Katowice 2022までとなっています。

TLNET Map Contestの復活

新しいラダーマップの主な供給源だったTL.net Map Contest(旧Teamliquid Map Contest)。
そのコンテストも20年3月開催のTL.net Map Contest14を最後に開催されておらず、そこで上位に入ったマップも現在(2021 Season2)のラダーマップで使い切ってしまった状況。
今後は過去のマップのローテーションになるのかな?と思っていたところ、TL.net Map ContestがShopifyスポンサーの元復活することになりました。
さっそくTL.net Map Contest15のエントリーが始まっています。どんな新しいマップが見られるでしょうか?
https://tl.net/forum/starcraft-2/572750-team-liquid-map-contest-15

Signature Seriesの復活

WCS Signature Seriesをご存知でしょうか。
Blizzconで行われていたWCS決勝大会に向けて公開されていた、参加者のドキュメンタリービデオです。

プレーヤーの人となりを知ることができる優れたコンテンツとして評価されていましたが、WCS 2018を最後に公開されていませんでした。
そのSignature Seriesが今回Shopifyの協力のもと復活することになりました。
IEM Katowice 2022に向けて、それぞれのリージョンから6本のビデオが作成、公開される予定となっています。楽しみに待っていましょう!

おわりに

昨年のBlizzardによるコンテンツ作成終了のアナウンス以降、今後のSC2プロシーンについて不安を覚える人も多かったのですが、
今回はとても明るいニュースとなりました。
支援の内容も地に足がついた的確なものだと思います。特にマップコンテストの復活はアマチュアである我々にも嬉しいものではないでしょうか。
契約期間は今シーズンとなっていますが、来シーズン以降のサポートも期待してしまいますね。

BlizzardとESLの契約は22-23シーズンまで残っており、残り約2年です。
その後契約が更新されるかどうかは分からない(正直ちょっと怪しい気がしますね)のですが、こういった形で外部資本のサポートが得られるのは
今後のSC2競技シーンにとって非常に大きなプラスになると感じています。SC2は大きな味方を手に入れましたね。
なんだかんだ10年続いていると様々な縁が生まれるものだなぁと感じています。今後のSC2プロシーンにも期待しましょう!